うつ病の家族の食事作りに疲れたら。毎日のごはんを頑張りすぎない工夫

家族がうつ病になったとき、食事のことまで気を配るようになりました。

何を食べてもらおう。

栄養は足りているかな。

少しでも体にいいものを作らなきゃ。

そんなことを考えながら、毎日の食事を作る。

最初は「家族のために」と思っていても、毎日続くと、料理をすること自体が負担になってくることがあります。

私自身、夫が休職していた時期に、食事作りについて何度も悩みました。

管理栄養士なので、食事や栄養について考えることはできます。

でも、知識があるからといって、毎日完璧な食事を作り続けられるわけではありません。

むしろ、家族の体調が気になるからこそ、頑張りすぎてしまうことがあります。

この記事では、うつ病の家族を支える中で、私が「食事作りを頑張りすぎなくてもいい」と考えるようになった理由と、実際にできる工夫についてまとめます。

目次

家族がうつ病になると、食事まで気になってしまう

家族の体調が悪いと、

「ちゃんと食べているかな」

ということが気になります。

食欲が落ちていれば、

「何か食べてもらわないと」

と思います。

そして、せっかく食べるなら、

「少しでも栄養のあるものを」

と考える。

私もそうでした。

夫の食事を考えながら買い物をして、料理をして、食べられそうなものを用意する。

それ自体は家族としてできることの一つです。

でも、いつの間にか、

「夫のために、ちゃんとした食事を作らなければ」

という気持ちが強くなっていました。

「ちゃんと作る」を毎日の目標にしない

料理をする側からすると、

主菜があって、副菜があって、汁物があって。

できれば野菜も摂ってほしい。

できれば魚も食べてほしい。

そう考えたくなります。

でも、毎日それを続けるのは簡単ではありません。

特に家族の体調を心配している時期は、料理以外にも考えることがたくさんあります。

病院のこと。

仕事のこと。

生活リズムのこと。

これからのこと。

そこに毎日の食事作りまで完璧にしようとすると、支える側が疲れてしまいます。

だから私は、

「ちゃんと作ること」ではなく、「無理なく食事を用意すること」

を意識するようになりました。

冷凍食品や惣菜を使ってもいい

これは、管理栄養士としてではなく、一人の家族として伝えたいことです。

冷凍食品を使ってもいい。

スーパーのお惣菜を買ってもいい。

レトルト食品を使ってもいい。

お弁当を買ってきてもいい。

毎日手作りする必要はありません。

もちろん、商品の選び方や組み合わせを工夫すれば、栄養面を補うこともできます。

例えば、

「今日は惣菜の焼き魚を買って、家ではご飯と味噌汁だけ作る」

というように、一部分だけ自分で用意する方法もあります。

全部作るか、全部買うか。

その二択ではありません。

「今日はどこまでなら自分ができるか」

で決めていいと思います。

同じメニューが続いてもいい

家族のために毎日違う料理を作ろうとすると、それだけで大変です。

でも、食べられるものがあるなら、同じものが続いてもいい。

昨日と同じスープ。

前日の残りのおかず。

同じ種類のおにぎり。

そんな日があっても大丈夫です。

料理をする側に余裕がある日は、少し手をかける。

疲れている日は、簡単にする。

そのくらいの波があっていい。

毎日の食事を「作品」のように考えなくてもいいのだと思います。

食べる本人と、作る人の希望が違ってもいい

「体にいいものを食べてほしい」と思う家族と、

「今日はこれしか食べたくない」と思う本人。

その希望が一致しないこともあります。

そんなとき、家族が一生懸命考えた食事を食べてもらえないと、作った側はがっかりします。

「せっかく作ったのに」

と思ってしまうこともある。

でも、食欲が落ちている本人にとっては、料理の出来や家族の努力とは別に、「今日は食べられない」ということがあります。

だから、

食べてもらえなかった=自分の食事作りが失敗した

とは考えないようにしたい。

これは、私自身にも言い聞かせていたことです。

自分の食事まで後回しにしない

家族がうつ病になると、本人のことを優先しすぎてしまうことがあります。

夫には何を食べてもらおう。

夫の薬は大丈夫かな。

今日は眠れているかな。

そんなことを考えているうちに、

「私は何を食べよう?」

が後回しになる。

でも、支える側にも体力が必要です。

自分まで食事を抜いたり、毎日適当なもので済ませたりしていると、少しずつ疲れがたまっていきます。

夫のための食事とは別に、

「私は今日、何が食べたい?」

と考えることも大切なのだと思います。

「家族のため」と「自分を大切にする」は両立できる

家族を大切にするために、自分が全部頑張る。

以前の私は、そんな考え方をしていたところがありました。

でも、今は少し違います。

家族のために食事を用意する。

それと同時に、自分が疲れすぎない方法を選ぶ。

料理をしない日を作る。

買って済ませる。

簡単なものにする。

自分が食べたいものを食べる。

それも、家族を支えるための一つの方法なのだと思います。

管理栄養士でも、毎日完璧にはできない

私は管理栄養士なので、

「栄養のことを分かっているなら、ちゃんとした食事を作れるでしょう」

と思われるかもしれません。

でも、実際の家庭の食事は、栄養計算だけでは決まりません。

体調。

仕事。

睡眠。

買い物に行けるか。

料理をする気力があるか。

食べる本人の気分。

そして、作る人の疲れ具合。

いろいろなものが関係しています。

だから私は、

「栄養的に完璧な一食」より、「無理なく続けられる食生活」

のほうが大切な場面もあると思っています。

今日のごはんを「これでいい」にする

家族がうつ病になったとき、食事のことまで心配になるのは自然なことです。

でも、

「毎日ちゃんと作らなきゃ」

「栄養バランスを整えなきゃ」

「少しでも体にいいものを食べてもらわなきゃ」

と、家族を支える人が自分を追い込んでしまったら、長く続きません。

冷凍食品でもいい。

惣菜でもいい。

レトルトでもいい。

残り物でもいい。

同じ料理が続いてもいい。

そして、自分が料理をしたくない日は、料理をしなくてもいい。

「今日のごはんは、これでいい」

そう思えることも、家族を支える暮らしの中では大切なのだと思います。

家族の食事を大切にすることと、自分の負担を減らすこと。

その二つは、どちらか一つを選ばなければいけないものではありません。

無理なく続けられる食事を、家族と一緒に探していけばいい。

私自身も、今はそう考えています。

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この記事を書いた人

こんにちは。nekozeです。
管理栄養士。
私の夫は6年ほど前に適応障害と診断され、そのまま流れるようにうつ病診断となり、休職を経験、転職を経て現在もうつ病と一緒に生活しています。
毎日の食事で、少しでも心の支えになれば──そんな思いで、ゆるく・無理なく続けられる「うつと栄養」のごはんや日々の事を紹介していけたらと思っています。

正直に言えば、食事だけでうつ病が治るとは思っていません。目に見える効果もわかりづらいです。
それでも、日々のごはんが身体をつくり、身体が心を支える。そう感じる場面が何度もありました。実際、夫の症状も少しずつではありますが安定してきているように思います。

そんな体験もふまえて、肩ひじ張らず、ときには手を抜きながら、続けられる工夫を大切にしています。

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