夫がうつで食欲不振になり、食べたいけどお腹が空かない時期がありました。管理栄養士としてもどかしさを感じながら、実際にやってみて良かったこと、逆効果だったことがあります。この記事では、私が1度目・2度目の休職でそれぞれ実践した工夫を、そのまま書いています。
「食べさせなきゃ」が、実は逆効果だった
1度目の休職のとき、夫には食欲不振の時期がありました。
管理栄養士として、まず頭にあったのは「栄養が足りなくなる」ということでした。だから最初は、普通に食事を勧めていました。「食べないと、体力も落ちるし、回復も遅くなる」。そう思っていたからです。
でも、勧めたところで、食べられる量は限られていました。少量しか食べられない日が続くこともありました。無理に量を増やそうとしても、逆効果になるだけだと分かってきて、途中からやり方を変えました。
実際にやったこと
食べられない時期に、私が実際にやっていたことです。
- 品数より、確実に食べられる一品を優先する:おかゆや味噌汁など、消化にやさしいものを一つ用意する
- 量にこだわらない:「完食」を目指さず、少しでも口にできればよしとする
- 朝、体を起こせない日は、簡単なもので済ませる:プロテインとバナナだけを渡して、また休んでもらうこともあった
- 胃の調子が悪い日は、消化にやさしいものに絞る:今でも、胃の調子が悪いときはおかゆや味噌汁を出すことがある
正直、栄養バランスは二の次でした。「何も食べないよりはいい」。休職中、それだけを基準にしていた時期もあります。管理栄養士としては、理想を言えばもっとやれることがあったのかもしれません。それでも、あのときはそれが精一杯でした。
「無理に食べさせる」と「食べられるものを用意する」の違い
食べられない時期を振り返って、今思うのは、「無理に食べさせること」と「食べられるものを用意すること」は、似ているようで全然違う、ということです。前者は、私自身の不安を解消するためのものだったのかもしれません。後者は、夫のペースに合わせることでした。
※うつと消化の関係については、医学的な説明ができる立場ではありません。あくまで、うちで実際にあったことの範囲でお伝えしています。
今、完食できるようになって思うこと
そうやって少しずつ食べられる量が戻っていって、今では、出したものはほとんど完食してくれるようになりました。
今、完食してくれる食卓を見ながら、あの少量しか食べられなかった頃のことを、たまに思い出します。あの頃の工夫があったから、今があるのだと思っています。
もし今、食べてもらえない時期の中にいるなら。品数やバランスよりも、「食べられるものを、無理なく一つ」で十分だと、私は伝えたいです。
